2023.04.14
「局地的な分析をしていると狭い話になる」
これは昔、とある経営者の方にご指摘いただいた言葉です。僕の悪い癖で初めは全体を見ているつもりが、いつの間にか細部に集中してしまい、視野が狭くなってしまうことがあります。
木を見て森を見ずという言葉が示すように、細部にばかり目を奪われていると、全体像が見えなくなってしまいます。では、なぜそのような状態に陥るのでしょうか。そこには大きく3つの理由があると考えています。
1.緊急性のある課題や時間が足りないタスクへの対応
緊急性のある課題や時間が足りないタスクに対処するために、私たちは自然と細部に目を向ける傾向があります。例えば、プレゼンの締め切りが迫っているとします。よくあるケースが、スライドのレイアウトやデザイン、文章の表現などに時間を費やしてしまい、伝えたいメッセージや結論的に何が言いたいのかわからない資料に仕上がってしまうことがあります。
2.責任感の強さ
強い責任感を持っている人ほど、細部を完璧にこなそうとする傾向があります。例えば、自分が作成した記事のパフォーマンスに強い責任感を持ち、細部の最適化に時間を費やすことがあります。しかし、全体の戦略やターゲットとの整合性を見失うことがあるため、他のチャネルや施策とのバランスを崩す可能性があります。
3.情報量の多さ
日常でも言えることですが、現代社会では情報が氾濫しており、そのすべてに目を通そうとすると、どうしても細部に目が行きがちです。例えば、WebサイトやSNSの数値を分析する場合、投稿数やいいね数、Webサイトのページビューや滞在時間など、様々な指標が提供されます。しかし、これらの情報をすべて詳細に分析しようとすると、全体の戦略や目標を見失います。いいね数が増えているからといって、それが全体の売上やブランド認知に直接的に寄与しているかどうかは一概には言えないからです。
これらは、よく言えばものすごく集中している状態と言えますが悪く言えば、視野が狭くなっている状態と言えます。そのため、常に全体を俯瞰しながら細部も見るバランスを取ることが重要です。
では、バランスをとるためにはどのようなことに注意すれば良いでしょうか。考えられるのは4つです。
1.目標と優先順位を明確にする
プロジェクトやタスクの目標を明確にし、優先順位を決めることで、全体の進捗を確認しながら作業を進められます。例えば、Webサイトリニューアルのプロジェクトでは、売上アップやブランド認知向上、ユーザーエクスペリエンスの改善など、目的や目標に応じた施策や作業を優先的に行い、全体の進捗状況を把握しながらスムーズにプロジェクトを進めていくことができます。
2.時間にゆとりをもつ・深呼吸する
定期的に立ち止まり、全体の状況を把握することで、細部に目が行きすぎていないか確認しましょう。これを実行するには「時間にゆとりをもつ」ことが大切です。時間に余裕を持って仕事に取り組むことで、焦りによる細部への偏りを防ぎ、全体像を見る機会を確保できます。細部にこだわりすぎてると感じた時は、大きく深呼吸してみましょう。
3.他者の意見やフィードバックを活用する
他者の意見やフィードバックを求めることで、自分が見落としていた全体の視点や問題点を発見できます。また、チームメンバーと意見交換を行うことで、全体像を共有し、細部に捉われすぎないように注意喚起ができます。一人会社の人なら、chatGPTに相談するのも一つの方法ですね。
ただ、細部にこだわりすぎることは悪ではないことも頭に入れておきたいです。細部への注意力は、品質やクオリティを向上させるために重要な要素です。特に、デザインやコンテンツ作成、技術開発などの分野では、細部へのこだわりが差別化や独自性を生み出す原動力となるからです。
結論
「木を見て森を見ず、されど一本の木が強い森を創り出す」
全体を見ることと細部を見ること、両方の視点を大切にして、バランスよく進んでいくのが大切ですね。
それでは地方で頑張る経営者の皆さま、今週もお疲れ様でした!
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株式会社toritoke代表/デジタルマーケティングの全体設計を得意とし、総計100以上のサイトと5,000本以上のコンテンツ制作に携わる。 新規事業や中小企業に特化したマーケティング戦略と実行支援をします。起業2年目のリアルな視点で、経営とマーケティング課題の解決策を発信中。