マイクロプラスチックを減らすには?私たちが日常生活でもできる11のこと|circu.(サーキュ)

2021.05.29

マイクロプラスチックを減らすには?私たちが日常生活でもできる11のこと

海に漂着したプラスチックごみの中でも、「マイクロプラスチック」は環境や私たちの体に甚大な悪影響を及ぼすと言われています。本記事では、「マイクロプラスチック」が増え続ける原因や海水への影響を解説します。これ以上汚染させないために、私たち個人レベルでできることを考えるきっかけになれば幸いです。

「マイクロプラスチック」の定義と発生の原因

ペットボトルや容器など日常生活でよく使われるプラスチックは、ごみとして長期期間放置されると分解されることなく汚染物として環境に悪影響を与えます。近年問題となっている「マイクロプラスチック」という言葉。ここでは「マイクロプラスチック」とは何かと発生の原因を解説します。

「マイクロプラスチック」とは

海に流れ出たプラスチックのごみが風や波で削られ、粒子が5mm以下になったものを「マイクロプラスチック」と呼びます。海に漂着したごみのうち7~8割が、私たちの日常生活や経済活動によって排出されたプラスチックごみなのです。プラスチックは分解力が低いため焼却処分しない限り残ってしまい、風や波で削られていくうちに「マイクロプラスチック」となるのです。

「マイクロプラスチック」の元になるプラスチック

プラスチックは金属やガラスと比べて加工しやすいことから、世界的に大量に生産され続けています。私たちの生活の中でよく使われる洗剤のボトルやレジ袋、ストロー、食品トレイ、ペットボトルなどもプラスチックの一種です。これらは私たちが消費すればするほどごみとなり、皮肉にもマイクロプラスチックの発生源となっていくのです。

「マイクロプラスチック」による悪影響とは?

プラスチック自体が自然環境にない有害物質を含んでいますが、それに加えてマイクロプラスチックは海に残る化学物質を吸着すると言われています。細かい粒子となったマイクロプラスチックは海流や風などに流されやすくなるため、海洋生物を傷つけるだけではなく、有害な化学物質を生物へ行き渡らせたりする「運び屋」とも呼ばれています。マイクロプラスチックを摂取した海産物を人間が食べることで人体にも健康被害を及ぼすと不安視されています。その他、海外では水道水からもマイクロプラスチックが検出されたことが発表され、日本でも懸念材料として挙げられてます。

「マイクロプラスチック」を減らすためにできる11のこと

自然環境や生態系ひいては私たちの健康にも悪影響を与えるマイクロプラスチック。その影響を小さくするには、マイクロプラスチックを減らすほかありません。そこで、私たちが毎日の生活でもできるマイクロプラスチックを減らすための11の行動を紹介します。

1.マイバッグを持とう

2020年7月からレジ袋が有料化されたことにより、今では自然にマイバッグを持つようになったのではないでしょうか。しかし、急な買い物でうっかりマイバッグを忘れてしまうこともあるでしょう。そんなときに備え、小さく折りたためるタイプのマイバッグを常に持ち歩くようにしましょう。レジ袋の多くはプラスチックを原料としており、使用量を抑えることで環境負荷を小さくできます。

2.マイボトルを持とう

昨今、カフェでマイボトル・マイタンブラーを使えば飲み物が割引になることが増え、マイボトル・マイタンブラーが定着したのではないでしょうか。ただ、荷物がかさばることを避けてボトルを小さくするとすぐに飲み切ってしまう。一方、ボトルを大きくすると持ち歩くのに面倒。そのため、マイボトルを持ち歩かない人もいるそう。

そこで街中で、給水スポットとして利用できるエリアが増えていることをご存じでしょうか?例えば「無印良品」では、2020年7月から一部店舗で無料で水を提供するサービスを開始。マイボトルを持参すれば、無料で水をもらえます。また「Q-SUI」からは月額税込550円で、全国の給水スポットでマイボトルに水を入れてもらえるサブスクリプションサービスが提供されています。

これらのサービスにより、荷物がかさばる心配なく小さなマイボトルを持ち歩くだけで環境に配慮した行動ができるようになります。

3.マイストローやマイカトラリーを持とう

マイバッグ、マイボトルを持ち歩くことは定着しつつあるものの、ストロー、スプーンやフォークといったカトラリーはどうでしょうか。最近では紙ストローを扱うお店も増えていますが、紙も大切な資源からできており、使えばごみを増やすことになります。また、割りばしも木でできているほか、食べ物をテイクアウトした際に使われるスプーンやフォークの多くはプラスチック製です。

そこで、マイストローやマイカトラリーを使えばプラスチックに限らずごみそのものを削減できます。インターネットで「マイストロー」「マイカトラリー」と検索すると、持ち歩きやすいケース付きでコンパクトなものを探せます。

4.マイ歯ブラシセットを持とう

エコでないことに気づかず意外に使ってしまっているのが、旅行や出張で宿泊したホテルの歯磨きセット。少しでも荷物を減らすためと、宿泊先で用意されたものを使ってしまいがちです。これらは、2~3日で使い捨てとなることがほとんどです。プラスチックで出来ていることからも、使い捨ての現状を避けたいものです。

そこで様々なホテルが、歯ブラシのプラスチック部分が竹や米などの天然素材で作られたものを使用したり、マイ歯ブラシセットを持参した人にプチギフトを提供するなど趣向を凝らしています。日ごろから、自分の歯ブラシセットを持ち歩く習慣を身に着けておきたいですね。

5.雨の日はマイ傘&マイカバーで

「くもり空の日に、折りたたみ傘を持ち歩くのは面倒。」

と、雨が降ったあと手を伸ばすのはコンビニのビニール傘。そうした理由で何本も家に保管している人、雨がやんですぐに捨ててしまう人、多いのではないでしょうか。そうした人をターゲットに、文庫本1冊よりも軽い折りたたみ傘が販売されていたり、「アイカサ」では24時間70円で利用できるシェア傘のサービスが提供されたりしています。

参考:アイカサ

また見落としがちなのが、スーパーや薬局などの入口で渡されるビニールの傘カバー。店内の床が水に濡れてしまうと滑りやすくなるため、その防止対策として使われていますが、これもプラスチックごみを出す原因となっています。

傘のしずく取りを置くお店も目にするようになりましたが、個人でできることとしてマイカバーを持ち歩くという方法があります。コンパクトに折りたためるので、こうした商品を活用するのもよいでしょう。

6.「手作り」を大切にしよう

忙しい現代人にはありがたい、コンビニの食事やデパートの惣菜。しかしこれらのテイクアウト容器は、ほとんどがプラスチック製です。そのためプラスチック容器を減らすという観点では、できる限りお弁当を作ったり、外食を選んだりすることが好ましいでしょう。

また飲み物と同じく、テイクアウト容器を持参すると割引になる飲食店も出てきているので、テイクアウトする場合はそうしたお店を利用することもおすすめです。

7.食品用ラップフィルムの使用量を減らす容器を使用する

お弁当や食材の作り置きに欠かせないのが、食品用ラップフィルムとタッパーやジッパー付き保存袋です。しかしこれらの原料も、プラスチック。しかもラップフィルムは衛生的に食品の鮮度を保ってくれるという便利さの一方、1度きりの使い捨てで環境に優しいとは言えません。

そこでおすすめなのが、蓋つきのガラス、ホーロー容器です。容器への色移り、におい移りの心配がなく、お手入れも簡単です。そのほか、食品用ラップフィルムの代替品として使われ始めているのが「蜜蝋(みつろう)ラップ」です。

蜜蝋ラップとは、布に蜜蝋や植物性オイル、天然樹脂を染み込ませたものです。手の温度で柔らかくなり、食器や食材に密着し食品の鮮度を保ってくれます。洗って何度でも使用できるので、環境にもお財布にも優しいアイテムです。

8.テフロン加工のフライパンは避けよう

料理の際に食材が焦げ付きにくい、テフロン素材のフライパン。使いこむうちに、経年劣化でテフロンが剝がれてきます。しかしテフロンはプラスチックでできていることから、剥がれ落ちたテフロンが下水として海に流出することで、マイクロプラスチックとなるのです。

またテフロン加工のフライパンを使って料理したものを食べることで、人体へ悪影響を及ぼすと言われるマイクロプラスチックが、直接体内に入る原因となっています。そのため、代替品として鉄鍋を使うことが体によいと推奨されています。

9.天然素材の洋服を大切に着よう

ナイロンやポリエステルといった合成繊維を含んだ衣類は、洗濯するとマイクロプラスチックファイバーが発生します。耐久性が高い、しわになりにくいなどメリットもありますが、環境配慮の観点ではおすすめできません。

何より、流行のデザインの服を買って流行の終わりとともにその服を捨てえてしまうことも、決して環境によくありません。素材やデザインにこだわり、自分の気に入った服を大切に着ることが大切です。

10.スクラブ剤の入ったスキンケアや歯磨き粉は要注意

洗顔料や歯磨き粉には、角質や汚れ除去のためにマイクロビーズが含まれています。しかしこのマイクロビーズは、プラスチックで出来ています。しかも、下水に流れても完璧に処理して取り除くことができず、海に流れ込みマイクロプラスチックとなります。

そのため各企業ではマイクロビーズの使用を自主規制する動きも見られますが、いまなお使用している企業もあるようです。しかしその理由は、消費者の需要に応えるためなのです。そこで、スクラブ入りの洗顔料や歯磨き粉を購入したい場合は、「ポリプロピレン」や「ポリエチレン」といったプラスチックを含まないものを選ぶようにしましょう。

11.シリコンや石油を含んだヘアケア剤の使用を避けよう

シャンプーやトリートメントに含まれるシリコン、石油はプラスチックの材料です。そのため、これらを使用することも海水にマイクロプラスチックが流出する原因となります。ヘアケア用品を購入する際は、パッケージの裏をよく見て、「シリコン」「石油系界面活性剤」を使用していないものを購入しましょう。

「海ごみゼロ活動」に参加してみよう

マイクロプラスチックごみのもととなる海洋プラスチックごみを減らすため、そして日常的にどのくらいの量が排出されているのかを知るため、「海ごみゼロ活動」への参加もおすすめです。

海ごみゼロ活動とは?

毎年、各自治体が中心となって環境省や国土交通省の後押しを得ながら、全国一斉清掃キャンペーンが開催されている活動です。開催期間は5月30日(ごみゼロの日)から6月5日(環境の日)を経て6月8日(世界海洋デー)前後を『春の海ごみゼロウィーク』として、実施されています。

海ごみゼロ活動は個人でも参加可能ですが、すでに企画された活動に参加をすることになるため、インターネットでイベントを探して申し込むこととなります。そのほか30名以上集まれば、独自に開催することも可能です。いずれも申請が必要となるので下記のサイトをあわせて参考にしてください。

楽しみながら「お気に入り」を見つけてマイクロプラスチックを減らそう

私たちの健康に害をもたらすマイクロプラスチックを体内に入れないためには、マイクロプラスチックの絶対量を減らす必要があります。そのためにはひとりひとりが意識的に、プラスチックの使用量を減らす取り組みをしなければなりません。

生活の便利さと共に繁栄したプラスチックの使用量を減らすことは、便利さを手放すことと思われ継続が難しいと敬遠されがちです。しかし多くの企業などの取り組みにより、便利さを維持しながらプラスチックの代替品を使用することが可能となってきています。

私たちにとって少しずつ選択肢が広がる今だからこそ、楽しみながら自分のお気に入りを見つけてプラスチック削減の取り組みを継続していきましょう。

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